サンフランシスコでお金を貸した体験
私は海外出張が多い仕事をしていますが、自分が担当するお客様に海外でお金を貸した事があります。
場所は、アメリカのサンフランシスコの空港でした。お客様と私は何日も出張でアメリカに滞在し、各地をまわっていました。
そしていよいよ明日帰国するという日の前日、サンフランシスコに到着し、ホテルにチェックインしました。その日は疲れているのでそれぞれ休み、翌日朝食後の朝10時にホテルのロビーに集合する事になりました。
お客様のカバンを盗まれてしまった
そして、事件は翌日の朝食会場で起こりました。お客様が朝食を召し上がっていらっしゃる最中に、なんとカバンを盗まれてしまったのです。カバンの中には財布やクレジットカード、そしてパスポートが入っていました。
私はその頃部屋にいたのですが、盗難にあったという事を聞いて、すぐロビーに行き、警察を呼んでもらい、大使館へ連絡し、そしてクレジットカードを止める手配をしました。
その時慌てていて、お客様の渡してくれた紙にクレジットカート4枚の緊急連絡先が記載されていたのですが、4枚とも使用停止の手続きをしてしまいました。
幸いパスポートの代わりの渡航証明書も発行でき、日本へ帰れる事になりました。空港に向かいましたが、空港でお客様がお買い物をしたいとおっしゃった時、初めて4枚止める必要がなかった事に気づき、そしてお客様が買い物をしたいという要望にも気がつきました。
500ドル近く約5万円を貸しました
そのため、手持ちにドルがまだかなりあったので、それをお貸しする事にしました。額としては500ドル近く、約5万円です。
お客様は盗難にあった関係で、日本の御家族などへも色々連絡しなくてはならず、心配をかけてしまったので、お土産を買いたかったのですね。
お客様ですからお貸しする事には全く躊躇も問題もなかったし、うっかり止めなくていいクレジットカードまで止めてしまった負い目もありました。
お客様はクレジットカードを止めてしまった事に対して全くお怒りではなく、むしろ迷惑をかけてすまなかったという事をお話しされて下さいました。
成田空港でお金も返してもらえました
最後、成田空港に着いた時、連絡を受けたご家族が迎えに来ていてくれましたが、その時にお金も返してもらえました。
また、それだけではなく、なんと空港でお土産を買っていた商品の中に、なんと私へのプレゼントもあったのです。そのお気持ちが何よりうれしかったです。
今でも海外出張はよくいきますが、たびたび盗難にあわれるお客様が相変わらずいらっしゃいます。クレジットカードを止める時には、ついびくびくしてしまうといった後遺症が残ったのが、自分でもおかしいです。